フルミスト
1. フルミストってなに?
今までのインフルエンザワクチンは
腕に注射しますが、
フルミストは
鼻にシュッとスプレーするタイプの
ワクチンです。
針を使わないので、
注射が苦手な人に向いています。
2. どうやって効くの?
フルミストは
「生きているけど弱くした(弱毒化)インフルエンザウイルス」が
入っている生ワクチンです。
これが鼻やのどの粘膜を通して
体内で増殖し、
体が「もし本物が来ても戦えるように備えよう」と免疫を作ります。
注射のワクチンよりも、
実際の感染に近い形で免疫がつくと言われ、
1回の接種で十分な効果が期待できます。
3. 使える人と使えない人
当院では 13歳~18歳の健康な人(一般的には2~18歳)
ぜんそくやアレルギーが強い人、
免疫が弱い人、
妊娠している人には使えません
19歳以上の人には使えません
4. メリット
痛くない(注射じゃない)
鼻やのどにウイルスが来たときに守ってくれる「粘膜の免疫」ができやすい
(感染予防効果も期待)
効果が1年間つづくと言われています
5. デメリット・注意点
19歳以上の人には使えません
注射よりも副作用が出やすいこともあり、
鼻水、鼻づまり、発熱など風邪症状が起きることもあります
ぜんそくや呼吸器の弱い人だと、
咳や喘息の発作が悪化することがあります
注射よりも価格が高い
(フルミスト8800円 注射3800円×2)
まとめ
フルミストは「鼻にシュッとするタイプの痛くないインフルエンザワクチン」です。
効果は注射よりも長く、
1回の投与ですみます。
体質や病気によっては使えないこともあります。
インフルエンザワクチンの違いまとめ
| 項目 | 経鼻ワクチン(フルミスト) | 注射ワクチン |
|---|---|---|
| 投与方法 | 鼻にスプレーする(注射なし、痛みが少ない) | 腕に注射する |
| ワクチンの種類 | 生ワクチン(弱めたインフルエンザウイルスを使用) | 不活化ワクチン(ウイルスを殺して使用) |
| 効果の出方 | 鼻やのどの粘膜に直接作用 → 自然感染に近い免疫がつきやすい | 血液中に抗体ができることで予防効果を発揮 |
| 対象年齢 | 原則 2歳~18歳(健康な人のみ) | 生後6か月以上のほぼ全ての人 |
| 接種回数 | 1回 | 6か月~12歳は2回、それ以上は1回 |
| 受けやすさ | 注射が苦手な子どもでも受けやすい | 小さな子どもでも接種可能だが注射の痛みあり |
| 効果 | 小児・若年者では注射より効果が高いとされる | 高齢者や基礎疾患のある人にも有効 |
| 副反応 | 鼻づまり、くしゃみ、発熱など | 注射部位の腫れ、赤み、筋肉痛、発熱など |
| 接種できない人 | 2歳未満、妊婦、喘息や免疫不全がある人など | 特になし(重いアレルギー歴がある人は注意) |
